【番外編】いぶきが行く〜マティス展をみてきました。
先日、上野にある東京都美術館にて「マティス」展を見てきました。
マティスといえば、晩年製作された切り絵が有名ですが、84歳で生涯の幕を閉じるまで、その時代によって、異なる技法で作品が作られていて、「本当にこれ同じ人の作品なんだろうか?」と思えるほど。同じ作者の色々な作品に出会えるのは、回顧展の醍醐味ですよね。
matisse2023.exhibit.jp
マティスってどんな人
アンリ・マティスは20世紀を代表するフランスの画家・彫刻家です。
「色彩の魔術師」とも言われており、豊かな色彩世界が特徴の作品を描きます。
そんなマティスですが、青年の頃は、父親の希望で法律家を目指していましたが、20才の時、虫垂炎で入院した際に、母親に勧められたのがきっかけで、絵画に興味を持ち始めたと言われています。
すっかり芸術にのめり込んだマティスは、その2年後にパリの私立美術学校アカデミー・ジュリアンに入学し芸術家の道を志すようになります。
入学した学校は指導内容が彼の意向とはそわず、1年で退学をしてしまいます。その後、官立美術学校であるエコール・デ・ボサールへの入学を希望しますが、残念ながらそれは叶いませんでした。
しかし、その際にその学校の教官であるギュスターブ・モローと出会い、マティスはモローから個人指導を受けることになります。
モローはマティスの絵を見て、「君の絵はやがて単純化されるだろう」と今後の彼の作風を当て得るような発言をしたと言われています。
72歳から始めた切り絵作品
マティスの代表的な作品とも言える「JAZZ」シリーズの切り絵ですが、実は72歳から始めたと今回初めて知ってびっくりしました。
病気の後遺症でベッドと椅子での生活を余儀なくされたマティスですが、療養中に助手の力を借りて、「切り絵」(カット・アウト)の作品を作り始めます。
既に色が塗られている紙をハサミでカットしコラージュするというものです。
特に亡くなる2年前(82歳)に作られた女性のヌードを青と白だけで描いた「ブルー・ヌード」はマティスという名前を知らなくても、この作品は知っているという人も多く、マティスを代表する作品ともいえます。
マティスのことをもっと知りたい人におすすめの絵本
マティスのことをもっと知りたい!子供と一緒に楽しみたい!という方におすすめなのが、こどもと絵で話そうシリーズの「ミッフィーとマティスさん」です。
マティスが晩年手がけた「切り絵」をわかりやすい形でミッフィーが説明してくれます。ミッフィーの目に映る作品は「何故?」『何?」でいっぱい。
こうゆう見方もあるのかと意外な気づきに出会えたりします。
作品展を見る前に読んでもよし、作品展を見た後に読むのもよし、おすすめの1冊です。
いかがだったでしょうか?マティス展は8/20まで開催されています。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
マティス展概要
開催期間:2023年4月27日(木)〜 8月20日(日)
開室時間:9:30〜17:30(金曜日は20:00まで)
休館日 :月曜日
会場 :東京都美術館