【番外編】いぶきが行く〜長崎グルメ旅〜
先日、長崎に行ってきました。長崎はグルメの宝庫。おすすめのお店をご紹介します。
長崎の郷土料理卓袱料理とは?
鎖国時代の約200年間、日本で唯一、長崎だけは、オランダやポルトガル、中国などの貿易船がやってきて、様々な文化が入ってきました。
そこで、和・洋・中のテイストが融合した「卓袱(しっぽく)料理」が登場しました。
幕末の要人・文人が通った高級サロン「史跡料亭 花月」とは?
JR長崎駅から長崎電鉄「1号系統正覚寺下行き」で13分の場所にある、「史跡料亭 花月」は創業380年になる老舗料亭です。
素敵な日本庭園が見える部屋で、卓袱料理をいただきます。
御鰭・造り・湯引き・三品盛・五取肴・満女・変り鉢・凌ぎ・大鉢・中鉢・御飯・煮物・香の物・水菓子・梅椀の順番で料理が運ばれてきます。
どれも、とっても美味しかったです。
うちわ海老
団扇のような形をしているうちわ海老。甘くてプリッとした食感でとっても美味しいのでこちらもおすすめです。
3月から初夏が旬のようなので、長崎に行った際はぜひ食べてみてください。
【番外編】いぶきが行く〜長崎ランタンフェスティバル〜
2023年の春節は1月22日(日)から1月27日(金)までということで、3年ぶりに開催される長崎ランタンフェスティバルに行ってきました。
長崎ランタンフェスティバルとは
元は長崎新地中華街の人たちが、街の振興のために、中国の旧正月(春節)を祝う行事として親しまれていた「春節祭」を行っていたのが始まり。
平成6年から「長崎ランタンフェスティバル」という名前に変更し、期間中は約53万人が訪れる冬の名物詩。
期間中、長崎新地中華街をはじめ、浜市、観光通りなど市内中心部に約1万5千個にも及ぶ中国ランタン(中国提灯)などが飾られ、長崎の街は極彩色の灯で彩られます。
夜になると、ランタンに光が灯り、幻想的な風景が広がります。
イベントなども行われ、たくさんの人で賑わっていました。
コロナの影響で、規模は少し縮小されたそうですが、十分見応えがありました。
興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
【番外編】いぶきが行く〜岡本太郎展をみてきました。
先日、岡本太郎展を見てきました。
実は、いぶき、7年前に大きな病気になり入院をしたのですが、入院中に読んだ本の中で一番心に響いたのが岡本太郎さんの本。
そして、退院後初めて行った場所が、表参道にある岡本太郎記念館でした。
岡本太郎ってどんな人?
みなさん、岡本太郎と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか?
大阪万博の太陽の塔、芸術は爆発だ!などなど、それぞれに岡本さんのイメージはあるかと思います。
私の岡本さんへのイメージは、「常識を疑うことの大切さ」を教えてくる人、人と違った自分でいいじゃないと思わせてくれるパワーの持ち主といったところでしょうか?
では、何故そう感じるのかについて深掘りをしていきたいと思います。
小学校に馴染めない幼少時代、大学は半年で中退!?
岡本太郎さんは(以下岡本さん)1911年(明治44年)2月26日、漫画家の岡本一平と歌人で小説家の岡本かの子の長男としてこの世に生を受けます。
子供の頃から独創的で、初めて入った小学校は1学期で辞めてしまい、その後何度かの転校を繰り返した後に、慶応幼稚舎に入学します。
その後は落ち着き、高校まで同じ学校で過ごします。
高校卒業後、東京美術学校(現在の東京藝術大学)に入学するも、半年で中退。
19歳でパリに移り住みます。
ここまで聞いても、かなり波瀾万丈ですよね?
岡本さんが小学校を辞めた理由として、岡本さんの「自我の強さ」「妥協できない性格」が原因だったようです。
集団生活には馴染めなかったものの、芸術家としては花開いたのは、そんなこだわりがあったからなのかもしれませんね。
孤独がきみを強くするという本の中で、岡本さんはこう言っています。
「プライドとは絶対感だと思う。バカであろうと、非力であろうと、それが自分だ、そういう自分全体に責任を持って、堂々と押し出す。それがプライドだ。
とても力強い言葉ですよね。
絵本でも「自分を肯定することの重要性」はよくテーマとして登場します。
【絵本紹介人いぶきが厳選】自分を肯定することの重要性がテーマの絵本
あおいろペンギン
遠い遠い南極に青色のペンギンが生まれました。
しかし、みんなと同じことをしても、青色のペンギンなんて見たことがないと言って仲間が離れて言ってしまいます。
ひとりぼっちになってしまった、青色ペンギンは白い鯨の歌を作り、毎朝、海に向かって歌いました。その歌にちびペンギンが気がつきました…
じぶんだけのいろ
作 レオ・レオニ
訳 谷川 俊太郎
オウムは緑。
金魚は赤い。
象は灰色、豚は桃色。動物にはそれぞれ自分の色がある。
カメレオンだけは別。行く先々で色が変わる。
レモンの色では黄色。
自分だけの色を持てないことが悩みのカメレオン。
そんなカメレオンの前に現れた、もう1匹の賢いカメレオン。
二人が出会うことで、見えた新しい世界とは?
まっくろネリノ
作 ヘルガ・ガルラー
訳 矢川 澄子
僕の名前は真っ黒クロネ。
僕の家族は父さんと母さん、それから兄さんが4人。
僕はこんなに真っ黒黒だろ、暗闇ならば、誰も見えやしない。
父さん、母さんは毎日餌探し。だからとっても忙しいんだ。
いろんな色したきれいな兄さんたちはちっとも僕と遊んでくれない。
いつも仲間外れにされていたクロネ、自分は黒いからダメなんだと思っていたが、、、。
いかがだったでしょうか?どの本も勇気をもらえる絵本なのでぜひ手に取ってもらえると嬉しいです。
また、岡本太郎展もパワーがもらえること間違えなしなので、足を運んてみてはいかがでしょうか?
岡本太郎展概要
開催期間:2022年10月18日(火)〜12月28日(水)
開室時間:9:30〜17:30(金曜日は20:00まで)
休館日 :月曜日
会場 :東京都美術館
【番外編】いぶきが行く〜アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまでをみてきました。
今日は府中市美術館で開催されている「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」をみてきました。
ウィリアム・モリスとは?
ウィリアム・モリスとは、19世紀のイギリスで、芸術家、詩人、作家、思想家、活動家など多方面で活躍した人物です。
近代化、工業化の進む19世紀のイギリスで、手工芸の美しさを復興し暮らしに芸術を取り入れようというアーツアンドクラフツ運動を牽引しましたことでも有名です。
自然の樹木や草花などをモチ-フにしたデザインを得意としており、壁紙やテキスタイル、本の装飾、家具などの様々な作品を作成しました。これらの作品は21世紀の今もなお愛され続けています。
アーツアンドクラフツ運動とは
19世紀イギリスでは、産業革命により、安価で大量生産される商品が世の中に溢れている時代でした。
それらの品物のクオリティはとても低いものでした。
この状況を憂いたウィリアム・モリスらの職人たちが、より美しく機能的な中性の手工業的プロダクトへ回帰しようとする運動のことを言います。
このアーツ・アンド・クラフツ運動はのちのアール・ヌーヴォーへも多大な影響を与えていると言われています。
実はウィリアム・モリスは絵本も出している!?
詩人でもあったウィリアム・モリスは、全53書目、66冊の書物を出版しています。
「書物というものはすべて〈美しい物〉であるべきだ」という願いのもとに美しい活字で、美しい用紙に印刷され、美しい装丁で製本することを実証しました。
特に読みやすさに重視し、フォントにこだわったと言われています。
そんな、ウィリアム・モリスが手がけた絵本があるのはご存知でしょうか?
こちらはファーストブックとしても人気があり、装飾が綺麗なのでプレゼントにも喜ばれること間違えなしです。
いかがだったでしょうか?「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライト」は府中市美術館にて12/4まで開催されています。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか??
余談ですが、この時期、近くの「府中の森公園」で紅葉も楽しめますよ!
アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで
開催日:2022年9月23日(金・祝日)から12月4日(日曜日)まで
休館日:月曜日
営業時間:午前10時から午後5時(入場は午後4時30分まで)
アクセス方法:京王線府中駅、京王線東府中駅北口、JR中央線武蔵小金井駅南口、JR中央線国分寺駅南口からバスが出ています。
詳しくは下記をご覧ください。
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/goriyou/access.html
【絵本紹介士がすすめる】ぐりとぐらの作者山脇百合子さんの絵本3選
2022年9月29日に、「ぐりとぐら」の作者としても有名な、山脇百合子さんが亡くなられたとの訃報が飛び込んできました(享年80歳)。
「ぐりとぐら」と言えば、誰もが子供の頃、一度は読んだことのある絵本なのではないでしょうか?そんな数々の作品をこの世に残した、山脇百合子さんの絵本の中から、追悼の意も込めて、いぶきがおすすめする3冊をご紹介したいと思います。
山脇百合子ってどんな人
1941年に東京に生まれた山脇百合子さんは、大学でフランス語を専攻されていたようです。高校生の頃から童話の挿絵や絵本の仕事を手がけており、実姉である中川李枝子さんとの共著も多く、それらの作品は何世代にも愛される、作品となっています。
今読みたい山脇百合子の絵本3選
ぐりとぐらのおきゃくさま
著・イラスト:中川李枝子・山脇百合
出版社:福音館書店
対象年齢:3歳から大人まで
シリーズ全体でも2600万部を超える国内有数の大ヒットとなった「ぐりとぐら」。
英語版を皮切りに今では10カ国以上の言語に翻訳されています。
どの作品も甲乙つけがたいのですが、今回は「ぐりとぐらのおきゃくさま」をご紹介したいと思います。
森で雪合戦をしていたぐりとぐら。雪の上に大きな足跡を発見します。
足跡は森を抜け原っぱを通り、たどり着いたのは、なんとぐりとぐらのお家でした。
ドアを開けると大きな長靴、壁には真っ赤なコートがかかっています。
一体誰がいるんだろう??そう思った時に台所からとってもいい匂いがしてきます。
二人が除いてみると、そこには真っ白なお髭のおじいさんがケーキを作って二人を待っていました。二人の作るホットケーキにも負けないくらい美味しそうなケーキを見て、思わず食べたいと思ってしまうのは私だけでしょうか?
大きな足跡は誰なんだろう??自分まで謎解きしているようなワクワク感がたまらない1冊です。クリスマスシーズンにおすすめです。
そらいろのたね
著・イラスト:中川李枝子・山脇百合
出版社:福音館書店
対象年齢:3歳から大人まで
ゆうじ君が模型飛行機で遊んでいると、森のキツネがやってきました。
「やあ! いいひこうきだなあ! ゆうじくん、ぼくに、そのひこうきを ちょうだい」
キツネがそう言いますが、この飛行機はゆうじ君の宝物。簡単に譲れるものではありません。
諦めの悪いキツネは、それでもゆうじ君の飛行機が羨ましくてたまりません。
「それじゃあ、ぼくの たからものと、とりかえて」
キツネはそう言うと、ポケットから『にじいろのたね』を取り出しふたりは、飛行機と種を交換しました。
早速、もらった種を庭に埋め、たっぷりのお水を与えると、あら不思議、次の日にはそこに空色の家が建っていました。
その後も家はどんどん大きくなり、ひよこ、猫、さらには豚までその家に住み着いて行きます。
気づけば町中の子供達や森の動物たちが、立派な家に住みたくてやってきます。
ところが、そこに狐がやってきて、立派になった家を見て、飛行機を返すからお家を返してほしいと言ってきます。
「おーい、このうちは ぼくのだからね。だまって はいらないでよー。みんな でていっておくれー」と、キツネが大声で怒鳴り始めました。
そんな意地悪な狐におきた結末とは??
絵本ももちろん素敵なのですが、個人的にはスタジオジブリが作ったアニメーションも大好きです。ショートショートというDVDに収録されていたかと思うので、合わせてみてほしい作品です。
いやいやえん
著・イラスト:中川李枝子・山脇百合
出版社:福音館書店
対象年齢:4歳から大人まで
元気だけどわがままなしげるくんがいやだ、いやだと駄々をこねるので、「いやいやえん」に連れてこられることに。
しげるくんたちが積み木でつくった船でクジラをとりにでかけたり、山のぼりで山の果物を食べすぎてしまったり、赤いバケツをもって保育園にやってきた小ぐまの話など、全部で7つのお話でできています。
1962年に初版が出てから今まで読み継がれている1冊です。
さていかがだったでしょうか?山脇さんが描かれるイラストは全て実物のモノを見本として丁寧に描かれているそう。
だからこそ、感情移入してその世界観に入り込むことができるのかもしれませんね。
おまけ
どっちがぐりでどっちがぐらかわかりますか?
実は青い帽子と服を着用しているのが「ぐり」、赤い帽子と服を着用しているのが「ぐら」で二人は双子の男の子なんです。
名前の由来は、中川さんが勤めていた「みどり幼稚園」の子たちのお気に入りだったフランスの絵本からヒントを得たそうですよ。
【絵本紹介士がすすめる】今読みたい、かこさとしの絵本5選
渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで行われている、「かこさとし展ー子どもたちに伝えたかったことー」を見に行ってきました。
かこさとしさんといえば、だるまちゃんシリーズやカラスのパンやさんなど、一度は読んだことがある方も多いのではないでしょうか?
いぶきも、自分自身母親に読んでもらった記憶がありますし、娘にもたくさん読み聞かせをした記憶があります。
生涯600冊以上の作品を描いてきたかこさとしさんの原点と言える作品をはじめ、あの人気シリーズの原画や誕生エピソードなどを見ることができます。
9月4日まで開催されていて、予約が必要となりますので、興味がある方はぜひ足を運んで見てください。
かこさとしってどんな人
1926年福井県越前市出身、2018年5月(92歳)に亡くなるまでに、600冊以上の作品を手がけたと言われています。
「子供たちは、ちゃんと自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の力で判断し、行動する賢さを持つようになってほしい。その手伝いをするのなら、死にはぐれた意味もあるかも知れない。(かこさとし「未来のだるまちゃんへ」より)
「どの絵本も、いつも子供さんのために」という姿勢で作品を作り続けていたからこそ、世代を超えて今もなお愛され続ける作品を作ることができたのかも知れませんね。
さて、数多くのかこさとしさんの作品の中から、いぶきがおすすめする絵本5選をご紹介したいと思います。
今読みたい、かこさとしの絵本5選
だいこんだんめん れんこんざんねん
出版社:福音館書店
対象年齢:4歳から大人まで
お母さんが包丁で果物や野菜を切ろうとしています。
あなたは外から見ただけで、中の様子がわかりますか?
これがお母さんが野菜や果物を半分に切った様子です。
包丁やナイフで切ると平らな切り口ができます。そこを断面といいます。
中がどうなっているのか知りたい!そう思ったことありませんか?
果物から建築物までありとあらゆる断面図を紹介するこの絵本。
子供はもちろん、大人も読んでいてワクワクする絵本です。同じように断面を扱った絵本「だんめんず」も合わせてオススメです。
うつくしい絵
著・イラスト:かこさとし
出版社:偕成社
対象年齢:小学校低学年から大人まで
この絵は、モナ・リザという名の世界で一番美しいと言われている絵です。
優しく慎ましくて淑やかな女の人を描いた絵です。
この絵をよくご覧なさい。
薄い眉毛、少し下を向いた細い目。
じっとこちらを見ている瞳。
ちょっと笑っている唇。
柔らかな首。
なだらかな胸。
そっと重ねた手…
そうした姿や形が、見る人に、しなやかで優しい感じを与えるのです。
しかし、姿や形が優しいだけで、この絵が美しいのではありません。
これは、モナリザを説明したものなのですが、このように、よく知られた名画の魅力と作品の背景などが描かれている絵本です。
美術の入門書としてもおすすめの一冊です。
同シリーズでうつくしい彫刻も合わせてオススメです。
どろぼうがっこう
著・イラスト:かこさとし
出版社:偕成社
対象年齢:3歳から大人まで
山の村はずれに泥棒学校という変な学校がありました。そこの校長先生は、世にも名高い『くまさか とらえもん』先生です。
「おっほん、どろぼうがっこうの せいとは、いっしょうけんめい せいだして、 はやく いちばん わるい どろぼうに なるよう、うんと べんきょうしなければ いかんぞ。いいか、わかったか。」
校長先生が言って聞かせると、生徒達は元気な声で「はーい。」「へーい。」「ほーい。」と間抜けな返事をしました。
間抜けた校長先生と生徒たちの世にもおかしな泥棒学校のお話。
1973年に販売されてから、今だに人気の高い作品です。
からすのパンやさん
著・イラスト:かこさとし
出版社:偕成社
対象年齢:3歳から大人まで
いずみがもりは、千本以上の木々が生い茂るカラスの町。木々の上にはカラスのおうちがあって、その一つにカラスのパン屋がありました。
ある日、カラスのパン屋のおうちでは、四羽の赤ちゃんが生まれます。不思議なことに、赤ちゃんの体は黒色ではありませんでした。白、黄、赤、茶、それぞれ違った色をしていたのです。
白色のカラスはオモチちゃん。黄色のカラスはレモンちゃん。赤色のカラスはリンゴちゃん。茶色のカラスはチョコちゃん。カラスの夫婦は、体の色にぴったりの名前を赤ちゃん達に名付けました。
1973年に発売された、からすのパンやさんはかこさとしさんの代表的な作品の1つです。絵本に出てくるパンが兎にも角にも美味しそう。
2000年に入ってから、「からすのやおやさん」「からすのおかしやさん」「からすのそばやさん」「からすのてんぷらやさん」など
「からすのパンや」さんでは子供だったカラスたちが大人になってからの物語が描かれています。
だるまちゃんとかみなりちゃん
著・イラスト:かこさとし
出版社:福音館書店
対象年齢:3歳から大人まで
雨の日、だるまちゃんが外に遊びにいくと、空から浮き輪とかみなりちゃんが落ちてきました。だるまちゃんは、木に引っかかった浮き輪を取ってあげようと、傘を投げますが、傘もいっしょに引っかかり、2人で困ってしまいました。
だるまちゃんシリーズも、かこさとしさんの代表作。
お礼に連れて行ってもらったかみなりちゃんの世界が個人的にとても好きなので、今回は、「だるまちゃんとかみなりちゃん」を選びましたが、その他にもこのだるまちゃんシリーズには、「だるまちゃんとてんぐちゃん」「だるまちゃんとうさぎちゃん」「だるまちゃんととらのこちゃん」「だるまちゃんとだいこくちゃん」「だるまちゃんとてんじんちゃん」「だるまちゃんとやまんめちゃん」「だるまちゃんとにおうちゃん」などがあります。
いかがだったでしょうか?どの本も何十年にわたって愛されている作品ばかりで、思わずクスッと笑えたり、勉強になったり、大人になっても読み返したい絵本ばかりです。
気になった本があったらぜひ手にとってみてください。
かこさとし展 子どもたちに伝えたかったこと
会期 |
2022年7月16日(土)~9月4日(日) |
会場 |
東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Tel. 050-5541-8600 |
開館時間 |
10:00~18:00(入館は17:30まで) 毎週金・土は21:00まで(入館は20:30まで) |
休館日 |
7/26 |
【絵本紹介士がすすめる】今読みたい、ヨシタケシンスケの絵本5選
大人にも子供にも人気のヨシタケシンスケの頭の中を覗けるような展示会
お子さんを持っているお母さんやお父さんならご存知の方も多いと思いますが、
ヨシタケシンスケさんは大人でも子供でも思わずクスッと笑ってしまうような、そして、新しいものの見方を教えてくれる絵本を描く作家さんで、2022年最も有名な絵本作家さんといっても過言ではないかと思います。
そんなヨシタケさんの展覧会があるということでいってきました。
展覧会ではヨシタケシンスケさんが1万枚を超えるスケッチの中から厳選して約2,000枚を公開。どうやって発想を飛ばしているのかなどの模造紙も展示されており、ヨシタケさんの頭の中を覗いているようで、とても面白かったです。
東京では7月3日まで東京世田谷文学館で開催されているのですが、チケットはすでに完売している模様。今後、兵庫、広島、愛知でも開催されるようなので、お近くの方はぜひチェックしてみてください。
展示数が多いのと、グッズ売り場が混んでいるので、時間には余裕を持っていくことをおすすめします。
ヨシタケシンスケってどんな人?
ヨシタケシンスケ(よしたけしんすけ)
1973年神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。
2013年に初の絵本『りんごかもしれない』で絵本作家デビュー。
イラストレーターとして児童書の挿絵、装画、広告美術など多岐にわたる分野で活動されています。どこに行くにもスケッチ帳を持ち歩き、面白いと思ったことやモノをかきとめていて、絵本作家になるずっと前(20年以上前から)から続けているそう。
ヨシタケシンスケさんに聞く、想像力のはばたかせかた。言葉を超えた感情をコレクションして、世界をもっとおもしろがってみる | STORIES | DIVERSITY IN THE ARTS TODAYより一部引用
さて、そんな数多くのスケッチ帳の種から生まれたヨシタケシンスケさんの絵本の中で、いぶきがおすすめする絵本5選をご紹介したいと思います。
今読みたい、ヨシタケシンスケの絵本5選
あつかったらぬげばいい
著・イラスト:ヨシタケシンスケ
出版社:白泉社
対象年齢:3歳から大人まで
ヘトヘトにつかれたら
歯も磨かずにそのまま寝ればいい
太っちゃったら
仲間を見つければいい
どうしても買って欲しかったら
いい子のフリをすればいい
この絵本に描かれている言葉は一見、「してはいけない」「やらないほうが望ましい」
と私たちが無意識の中で思っていることばかり。
読み進めるうちに「〇〇しちゃいけないって」誰が決めたことだったんだっけ?本当にそうなんだっけ??と次から次へと疑問が出てきて、最後には自分を縛りつけているのは実は自分自身なのかも?と気付かされる、そんな絵本です。
真面目な大人にこそ、手にとってほしい1冊です。
にげてさがして
著・イラスト:ヨシタケシンスケ
出版社:赤ちゃんとママ社
対象年齢:4歳から大人まで
「そう。人は動くことができる。動くかどうかを自分で決めることができる。」
「気持ちの置き場所だって動かすことができる。」
「自分を変えるために動いてもいいし、自分を変えないために動いてもいい。」
私たちはついつい逃げること=良くないことって考えがちだが、実は逃げることも、逃げないことも自分で決めていいんだって気付かされる1冊です。
それしかないわけないでしょう
著・イラスト:ヨシタケシンスケ
出版社:白泉社
対象年齢:4歳から大人まで
ねぇねぇ知ってる?未来は大変なんだぜ。
そうゆうお兄ちゃんの言葉に不安になった女の子
おばあちゃんにその疑問をぶつけると
おばあちゃんは「だーいじょうぶよ!」と
「未来はどうなるかなんて誰にもわかんないんだから!」
「大変なことだけじゃなくて、楽しいことや面白いこともたーくさんあるんだから」
大人はすぐに未来はきっとこうなるとか、だからこうするしかないとか言うけど、それって外れることも多いし、他の未来だってたくさんあるんだから大丈夫そう思わせてくれる1冊です。
漠然とした将来の不安は誰にでもあるもの。この絵本を読むことで自分の考え方1つで楽しい未来を作ることができるのかも、そう思わせてくれる1冊です。
このあとどうしちゃおう
著・イラスト:ヨシタケシンスケ
出版社:ブロンズ社
対象年齢:4歳から大人まで
こないだおじいちゃんが死んじゃった。
おじいちゃんの部屋を掃除していたらベッドのしたらか1冊のノートが。
「このあとどうしちゃおう」と書かれたノートにはおじいちゃんが亡くなってから
自分が死んだらしてほしいこと、やりたいことがイラスト付で描かれていました。
一見、お爺ちゃんは自分の死を受け入れ、天国へ行くことが楽しみにしていたんじゃないかと思う一方で実はお爺ちゃんは死が怖くって少しでもそれを和らげるためにこんなノートを残したのかもしれないと男の子は思い始めます。
この絵本は『死』をテーマに扱っているにも関わらず、ユーモアに溢れています。
それと同時に「今をどう生きていくかが大切」といった深いメッセージも込められています。「死」について語ることがタブー視されがちですが、この本をきっかけに「死」について考え、語らう時間も実は必要なのかもしれないと思わせてくれる1冊です。
みえるとかみえないとか
イラスト:ヨシタケシンスケ
出版社:アリス館
対象年齢:4歳から大人まで
「ぼく」は宇宙飛行士。いろんな星を調査するのが仕事です。
ある星で出会ったのは、前にも後ろにも目がある宇宙人。「ぼく」が後ろを見えないことを知ると可哀想に思って、ものすごく気を使ってくれるので変な気持ちになってしまいます。
この絵本では見える人と見えない人の世界の感じ方の違いや、見えないからできないことや見えないからこそできることが描かれています。
私たちが普段「当たり前」と思っていることが実はそうじゃないと気づかせてくれる
1冊です。
さていかがだったでしょうか?ヨシタケシンスケさんの絵本はクスッと笑える要素もある一方で、頭を柔らかくする発見が見つかったりする絵本も多いですよね。
気になった本があったらぜひ手にとってみてください。
ヨシタケシンスケ展について
東京会場
会期 | 2022年4月9日(土)~7月3日(日) |
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会場 | 世田谷文学館 東京都世田谷区南烏山1-10-10 Tel. 03-5374-9111 |
開館時間 | 10:00~18:00(展覧会入場、ミュージアムショップは17:30まで) |
休館日 |
毎週月曜日 |
兵庫会場
会期 | 2022年7月15日(金)~8月28日(日) |
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会場 | 市立伊丹ミュージアム 兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20 |
開館時間 | 10:00~18:00(入館は 17:30 まで) |
休館日 | 毎週月曜日(ただし7月18日は開館、翌19日は休館) |
広島会場
会期 | 2022年9月23日(金・祝)~11月20日(日) |
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会場 | ひろしま美術館 広島県広島市中区基町3-2 中央公園内 |
愛知会場
会期 | 2022年12月10日(土)~2023年1月15日(日) ※2023年1月1日(日)休館 |
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会場 | 松坂屋美術館 愛知県名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階 |
詳細は展覧会のHPをご覧ください。